樹海の糸


求めていた答えは、残酷なものだったかも知れない。

でも「それ」は手に入った。

欠けた空白は二度と埋まらない。
何を与えられようと。
永遠に。

だから、もう、終わりにしようと思うんだ。

生きていればわかるかもしれないと思っていたこと。
わかろうとしていたこと。

全てを。


「桐山くん、こっちへおいでよ」

俺はそちらへはいけない。

俺は、中川とは、違うから。

「皆と一緒にならなくてもいいじゃない。桐山くんは、桐山くんなんだから」

俺には何かが足りない。

「完璧な人なんて、どこにもいないわ。あたしより桐山くんのほうがすごいと思う」

俺には自分がすごいかどうかなんて、良く分からない。

「あたしは、桐山くんともっと話したかった。」

「そうしたら、あたし、もう少し桐山くんのこと、わかったかもしれない」

俺には、わからない。

きっといくら話しても、わからないんだ。

俺が生きる理由が見つからないように。

永遠に。

「桐山くん、理由なんていらないのよ」

中川、もう答えは見つかった。




俺が無くなるしか、方法はないだろう。

中川が生きているためには。

「桐山くんー」



中川。

もう、答えなくても、いいんだ。